題材に何を選ぶか
現代美術が題材としてよく取り上げているものの中に、社会問題や環境問題があります。このまま行くと温暖化のために地球は絶滅してしまうのではないか、何とかそれを食い止めるために啓発的な作品を描こうなどということになるのでしょうか。
国家的な一つの主義があるような国では、画家たちが描くように推奨されるのは、いつの時代もその価値観の中での勇姿の姿や理想の社会です。兵士たちが勇ましく行進したり元気の良さそうな青年たちが汗を流して働いているという、日本でもかつて通ってきた全体主義の流れでしょう。
こういうテーマが果たして本当に芸術的であり得るのかという問いは、一般的に、そう簡単に答えの出るモノではなさそうに思いませんか。西洋の芸術史では、かつては教会の役に立つ作品ばかり作っていました。その時代には宗教、信仰がすべてだったからです。現代は宗教以外に人生観の土台を置く人がたくさんいるので、一般的に共通の「気になること」を真面目に探してみると、やはり社会や環境、いのちといったテーマに落ち着くのでしょうか。身近に感じるテーマなのでしょうね。ディア・レインドロップも、そういった視点で見るとぐっと心にくるものがあります。